名実ともに最高峰のSPINK カタログ原品
販売価格 59,000,000円
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ジェームズ2 世による1687 年“エレファント＆キャッスル（象と城砦マーク）”タイプの5 ギニーは、再提出もその数に含まれるであろうPCGS/NGC において、合わせて延べ14 回しかグレーディングされていません。本品はそのなかでも唯一最高のMS63 を記録しています。それ以下となるとMS62 すら一つも現存せず、MS61 とMS60 に格付けされたものがそれぞれ1 枚あるのみです。このことだけでも、本品の保存状態がいかに特別かおわかりいただけるかと思います。
この最高の保存状態から考えて、鋳造されて以後一貫して細心の注意のもと扱われてきたことがわかります。
当コインは美術品の様に来歴を追うことができ、実に1880 年代までさかのぼることができます。
最初期の鋳造であることをうかがわせる秀逸な個体
また、本品はSPINK 社発行のコインカタログに掲載されている原品です。
当時Bull 社のコインカタログに掲載されていたコイン（後にPCGS AU Details-Damage が付いたもの。
それでも平均よりかなり良い状態）よりも遥かに優れていたため、本品が2003 年のthe Slaney sale で登場したのは衝撃的なことでした。
300 年以上英国の主要貨幣商であり続け、英国コインをどこよりも多く見てきたSPINK 社でさえ、このとき「これまで見た中で最も美しい5 ギニー金貨である」と記録しています。
この逸品の最も顕著な特徴は、ほかに類を見ない程はっきりとしたストライクです。そのほかにも特徴的な鏡面状のフィールド、はっきりと残る未使用色と両立する豊かなトーンが色づいています。
意図的と思われるほどしっかり打刻された本品は、現代でいうところの見本打を思わせるクオリティを感じさせますが、少なくとも最初期に作られたものである可能性が非常に高いです。
そもそも状態を問わずとも、ジェームズ2 世の5 ギニーは、以下の二つの理由で希少性が高いです。
一つは、彼の任期の短さにより国庫に貯蓄されるコインが極僅かであったこと、
二つ目は、1696 年の大改鋳（まだナイトになる前のアイザック・ニュートン〔1643-1727〕が監督）です。
さらに、その後の1816 年に行われた同様の再改鋳では、彼が発行したほとんどの貨幣が溶解され、新しい通貨の材料となってしまいました。
サミュエル・キング博士が2005 年に行った調査では、ジェームズ2 世の5 ギニーが市場へ出現した記録は45 年間に38 回しかないことが判明しています。
先述した例外的な状態のコインがいったん世に忘れ去られ、後に再発見されたものである、ということは貨幣コレクション史を見返しても希少な例の一つであるといえます。その美しさは、同コインのなかでは比肩するものが無く、このコインがいかに異彩を放つ逸品であるかは言うまでもありません。
一般的な参考文献 ：
Bull.312 [R]; Fr.293; KM.460.2; MCE.118 [VR];
S.3398 [ 原品].
コレクション参考文献：
British.II.154 [ 原品];
King.119; Montagu.842 [ 原品];
Murdoch.688; Schneider.452; Slaney.70 [ 原品]
来歴：
ex. SINCONA ブリティッシュコレクション、SINCONA 75、ロット154、2022年5月16日
ex. スレイニー・コレクション、SPINK 3024、ロット70、2003 年5月15日
ex. A.H. ボールドウィン＆サンズ、1951年、スレイニー氏購入。
ex. E.C.カーター博士コレクション、1950 年にA.H.ボールドウィン＆サンズにより一括購入された。
ex. T.G.カーター中佐コレクション、1936 年にSPINK社から購入。
ex. B.M.S.ロス・コレクション、サザビー、ロット349、1917年7月19日
ex. H.モンタギュー・コレクション
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| 発行国 |
英国 |
| 額面 |
5ギニー |
| 発行年 |
1687年 |
| 重量 |
41.71g |
| 直径 |
37.00mm |
| 品位 |
0.916 |
| 材質 |
金貨 |
| 状態 |
NGC MS63 |
※記載してある重量/品位/直径等は資料上（造幣局等の記録文献など）の数値です。時代や地域ごとの製造成方法などによりごく微量の差異が発生します。
