希少性で選ぶもよし、デザインで選ぶもよし コイン収集の魅力を解説!
2023年12月、泰星コインは書籍を出版いたしました。
タイトルは「あなたもきっと夢中になるコイン収集の世界」です。多くの方にコイン収集の魅力に触れていただけるよう、わかりやすい本を目指しました。
すでに収集を楽しまれている皆様には初心に帰った気持ちで、収集初心者の方には入門の手引書としてぜひお楽しみいただきたい一冊です。
【書籍情報】
書名:『あなたもきっと夢中になるコイン収集の世界』
著者:泰星コイン株式会社
発売日:2023年12月25日
体裁:A5判・並製/124ページ
ISBN:978-4-344-94150-2
【目次】
PART.1 コインとは何か? あなたもきっと夢中になる コイン収集の世界
PAET.2 たった一枚にロマンが眠る コインから読み解く歴史物語
PART.3 希少性で選ぶもよし、デザインで選ぶもよし コイン収集の基準は人それぞれ
PART.4 購入方法、保管方法、扱い方……今日から始めるコインコレクターへの道
◆「はじめに」より
切手、骨董品、アクセサリー、ワインなど、コレクションを趣味としている人は大勢います。そのなかでも近年特にその魅力に惹かれ、趣味にする人が増えているのが「コイン収集」です。
コインの歴史は古く、古代ギリシアで紀元前7世紀頃に誕生したとされています。最初のコインは自然合金で作られていました。紀元前6世紀頃にアテネで作られたテトラドラクマ銀貨は古代の国際貨幣となり、紀元前4世紀には、アレクサンドロス大王によってエジプト、オリエントからインド西部にまで広められました。ローマ時代になるとコインは貨幣としての役割だけでなく、戦勝記念や君主の慶事、功績などをアピールする目的でも製造されるようになり、君主であるローマ皇帝の容貌を広く知らせるツールとしても活用されていました。コインは、製造された当時の政治や文化、戦争と平和、王朝の交代などさまざまな事柄を映し出す鏡です。一枚のコインが何を語り、何を見せてくれるのか、考えるだけでも胸がワクワクします。
また、デザインの美しさもコインの魅力の一つです。ヨーロッパの歴史のなかでは、国王の即位および戴冠式、婚儀などを記念してコインが発行されることも多く、国王や国王夫妻の肖像、王家の紋章などが精緻に彫刻されています。コインには製造された時代の最高峰の彫金技術が施されてもいるのです。まるで絵画を見ているかのような美しさを誇り、手の中に小さな美術館が生まれるといってもいいほどです。
このように、たった一枚に歴史のロマン、そして美術品としての魅力が詰まっているコインですが、資産としての価値もあります。一般的に20世紀半ばまでに発行されたコインはアンティークコインと呼ばれ、金や銀、銅などからできています。それ以降のコインはモダンコインと呼ばれ、流通用、収集用と目的を分けて発行されています。コインは優良な現物資産であり、不動産などと違って所有しているだけで税金がかかることもなく、保管も決して難しくありません。また、アンティークコインの資産評価は希少性、保存状態、買い手の数の3つを基準に、コイン専門業者の評価やオークションでの落札価格が指標となって決められます。コイン収集は、コレクションとして楽しみながら資産の形成もできるワンランク上の趣味と言えるのです。
本書では、そんな歴史の語り手でもあり、美術品としての側面も持つコインの魅力をお伝えします。きっとこの本を読み終える頃には、コイン収集の世界にあなたも引き込まれているはずです。あなたの知らない「コイン収集の世界」――その扉をノックしてみましょう。