歌麿の生誕270年を記念して女性たちの輝きを描いた名画がコインに
エリザベート = ルイーズ・ヴィジェ = ルブラン
『マリー・アントワネット』
フランス王妃マリー・アントワネットの数ある肖像画のなかで最も有名な作品です。発表された当初は、最先端のモスリンのシュミーズドレスに身を包んだ姿でした。しかし王女の浪費癖に反感を抱く貴族の声を受け、伝統的な宮廷衣装ローブ・ア・ラ・フランセーズに描き直したのがこの作品です。
1/4オンス金貨の表面には、ルブランによるフランス王妃の肖像画を描き、下部には作品を収蔵する「ヴェルサイユ宮殿」の外観を描写。王女の右には、シリーズの星印マークを囲むようにフランス語で「美術館の傑作」の銘を刻印。額縁の右側には作家名・作品名が刻まれています。
◆裏面デザイン
フランスを代表する美術館を、様々な視点から描写。左上は個性的な時計が特徴のオルセー美術館の館内。その右にはルーヴル美術館のファサード。そして中央にはサレ館(現在はピカソ美術館)、その下にビロン邸(現在はロダン美術館)のファサードを描き、上に重なるようにポンピドゥー・センターの階段を描いています。
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2020年2月に葛飾北斎『冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏』、パブロ・ピカソ『ゲルニカ』、フィンセント・ファン・ゴッホ『自画像』をご案内して大きな反響を呼んだフランス国立造幣局の「世界の美術館 傑作記念コイン」。今回は、女性を主役とした世界の傑作絵画をモチーフとする記念コイン各種をご案内します。
2023年は、生涯をかけて女性の魅力を描いた浮世絵師「喜多川歌麿」生誕270年にあたる記念の年です。女性を主役とした絵画の傑作は世界に幾多とあり、歌麿とほぼ同じ時代のフランスには、女性の姿を見事に描ききった画家として、フェルディナン・ヴィクトール・ウジェーヌ・ドラクロワとエリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブランがいました。
2023年の当コレクションでは、この3人の巨匠が生んだ偉大な三つの作品を取り上げ、芸術における女性の輝きに敬意を表します。ラインナップは、歌麿『ビードロを吹く娘(ポッピンを吹く女)』の1,1/4オンス金貨、ドラクロワ『民衆を導く自由の女神』の5,1/4オンス金貨、ルブラン『マリー・アントワネット』の1/4オンス金貨。そして1/4オンス金貨の3種セット、カラー銀貨セットです。ぜひこの機会に、コインで名画鑑賞してみませんか?