3カ国のデザインを一挙に楽しめる金貨セット
─教育や文化の振興を通じて、戦争の悲劇を繰り返さない─
その理念のもと1945年に誕生したユネスコ。世界中で活動を続け、2025年で創設80周年を迎えます。
今回はその活動の一つ「世界遺産の保護」を取り上げた記念コインです。
【首里城(文化遺産/2000年登録)】
<表面デザイン>
14世紀頃に築かれたと言われる琉球王国の拠点となった城。約450年もの間王城として使用され、随所に日本や中国の建築文化の影響が見られます。コインの背景には首里城の正殿をデザイン。左半分は写真調の描写、右半分はデッサン調の描写で表現しています。その手前には、紅型衣装と花笠が印象的な「四つ竹(ゆちだき)」の踊り手を描いています。
~復元に向けて歩み続けている首里城~
2019年10月31日、火災の発生により正殿などの主要施設が消失した首里城。その復元に向けて、2022年11月より復元整備工事を開始。2026年の竣工を目指して、いままさに工事がすすんでいます。
【ノートルダム大聖堂(文化遺産/1991年登録)】
<表面デザイン>
パリ発祥の地とも称されるセーヌ川の中州・シテ島に建つ大聖堂。ノートルダムとは「われらの貴婦人」という意味で聖母マリアを讃えた言葉。創建にはパリの地下から切り出された石灰岩が使われています。コインの背景にはノートルダム大聖堂をデザイン。大聖堂の左半分は写真調の描写、右半分はデッサン調の描写で、そのコントラストが楽しめます。さらに手前には石灰岩を切り出す職人を描写し、当時の創建の様子が伺い知れます。
~火災を乗り越えて~
ノートルダム大聖堂は、2019年4月15日から16日にかけて火災が起き、尖塔とその周辺の屋根が崩落。翌17日には「大聖堂の再建に関する会議」が開かれ、2024年12月8日に一般公開が再開されました。
【コロッセオ(文化遺産/1980年登録)】
<表面デザイン>
約5万人を収容できたと言われる古代ローマ帝国の円形闘技場。大観衆の中、剣闘士(グラディエーター)と猛獣が戦いを繰り広げました。コインの背景にはコロッセオをデザイン。コロッセオの左半分は写真調の描写で、ほぼ建物の現存している部分となっています。右半分はデッサン調の描写で表現。手前には甲冑を纏った剣闘士と猛獣が戦う様子を描いています。
<裏面デザイン(共通)>
中央には地球を模した線画をデザイン。コイン左縁にはフランス語で「世界遺産」と表記。コイン右側には名だたる世界遺産を列記しています。
▼世界遺産の表記(上から)
・CITEINTERDITE=紫禁城(中国)
・MURD’HADRIEN=ハドリアヌスの長城(イギリス)
・ELTAJIN=エル・タヒン(メキシコ)
・ALHAMBRA=アルハンブラ宮殿(スペイン)
・MONT-SAINT-MICHEL=モン・サン=ミシェル(フランス)
・CATHEDRALED’AIX-LA-CHAPELLE=アーヘン大聖堂(ドイツ)
・TAJMAHAL=タージ・マハル(インド)
・YOSEMITE=ヨセミテ国立公園(アメリカ)
・KREMLIN=クレムリン(ロシア)
・POMPEI=ポンペイ(イタリア)
※本コインの売上の一部は、ユネスコを通じて、世界遺産の保護・保存および修復活動の基金として役立てられます。